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離れた現場でも治療が可能なARアプリTelepresence

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大画面での動画鑑賞や、アプリでのゲームなどを楽しむことができるメガネ型ARスマートグラスEpson Moverio BT-200s(以下モベリオ)。AR技術を通して医療技術の進化を図るinSight Augmented Medicine社(以下inSight)は、そのモベリオに、Telepresenceという新たなアプリが登場した。急患がいる場所が遠く離れていたり、様々な事情で医師がすぐに現場に向かえない場合に、応急処置の方法を現地にガイダンスしてくれるアプリだ。

突如発生した事故での負傷者や急病の患者と、医療現場とを繋ぎ、より多くの生命を救助できる可能性を高めてくれるものだという。inSightはARを通して、医療現場における治療者に、患者の状態や状況に関する情報を提供し、治療をよりスムーズにする技術である。患部を機器でなぞることにより、患部の状態を内部まで確認することができるもので、映像内には医師によって実際に活用されている様子が見受けられる。

遠隔操作で治療のサポート

モベリオを通して、医師と現場とを繋ぐ。医師はタブレット端末で、モベリオが送って来る現場の状況を、リアルタイムで把握できる。それにより、画面に映る急患の様子と状況を見て、最適な治療法を決定できるという訳なのだ。

医師はタブレット端末の画面に、あらゆる指示を書き込むことができる。医師が書き込んだ情報は、同時にモベリオにも反映されるため、現場で医師が治療にあたることと同じ意味を持つ。映像内では医師による手書きの図の他にも、「呼吸と心拍数を確認」「傷口の周辺と、傷に触れるものを消毒」といった手順も同時に表示されているのが分かる。

他の現場での活用も

例えば海上に浮かぶ船の中、海洋石油掘削あるいは南極観測の現場、また宇宙空間などでは、早急な対応が難しい。そんな状況で、まるで医師が現地にいるかのように、治療のサポートをしてくれるというのだ。電話を通した口頭での説明が上手く伝わらず治療に結び付かなかったり、適切な処置が分からず治療をストップしてしまったりしたこれまでの状況が、Telepresenceによって変わるかもしれない。

医療現場での活用を主な目的としているが、このように遠隔でサポートする方法は、他業種の現場でも同様に役立てることが可能ではないだろうか。「我々はこのプロジェクトに大きな期待を寄せている。」inSight Augmented MedicineのCEO、Roy Richter氏(以下ロイ)は、そう語っている。

まとめ

医療現場で活用できるメガネ型ARスマートグラスとしては、Atheer社のAiRグラスが記憶に新しいが、このモベリオとTelepresenceを通した治療法も重宝しそうだ。inSight、ARが実際的にに使用されている様子を見ると、感慨深いものがある。ただ言わずもがな、モベリオが無い現場ではアプリを使用できない点が気にかかる。さらに他の製品でも使用できるようにしたり、新たな方法を考える必要も出てくるのではないか。

とはいえ、ARが一人でも多くの患者を救うことに繋がるのは、実に素晴らしいことだと言える。そしてロイの考え通り、工業系の現場などでも価値のあるものになりそうだ。近頃ではAR技術を活用したPokémon GOが大きな反響を呼んでいることからも分かるように、ARがあらゆる分野の進化に繋がる可能性を秘めている事実は、世界中に伝わっている。AR技術の発展は、留まるところを知らない。

augmedicine | Telepresence

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