速度や心拍数、地図などが見れるサイクリング専用スマートグラス「Solos」
資金調達サイトの Kickstarter(キックスターター)にて128,000ドル(1億2800万円)以上の調達額に達している、Kopin(コピン)社が公開した動画が話題になっています。
同動画は、スマートグラスをつけてサイクリングを実践すると、サングラスの右上に位置するデバイスを通して様々な情報が表示され、トライアスロンや競輪選手やサイクリストに便利な端末となっています。速度や心拍数、地図などが見れるサイクリング専用スマートグラス、「Solos」をご紹介しましょう。
Solos開発企業 Kopin社とは
Kopin Corporationは、日本を含む世界7カ国に支社をもつウェアラブルコンピューティングの技術とソリューションのリーディングカンパニー。 Kopin社の技術は、超小型ディスプレイ、光学、音声技術、ソフトウェア、低消費電力ASIC、人間工学的に設計されたスマートヘッドセットコンセプトシステムがなどがあります。 独自のコンポーネントと技術は、着用可能な技術に関連する95%以上の300以上のグローバル特許を所持。
2017年1月9日に「CES 2017」に出展した 同社はイノベーションアワードを受賞。賞を得た製品は、Lightning OLEDマイクロディスプレイ VR OLED Microdisplay(2k × 2k)、騒音をキャンセルする音声技術 Whisper Voice Chip、サイクリング専用スマートグラス「Solos」、LCDモジュール Pupil Optical Moduleの4つを受賞しました。
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デザイン
「Solos」は一見遮光性が強く、掛けている人の目が見えないタイプのサングラスのデザインに見えます。サイクリングする人や、普段サングラスをする人にとっても至って普通なサングラスです。レンズ右上に、デバイスが内蔵されているのがわかります。
配色
- ブラックレンズ
- ブラックフレーム
の販売のみ。現在は配色は少ないですが、「Kickstarter」にて資金調達額の目標を達成した場合、配色を足す可能性はありそうです。
機能
トライアスロンや競輪選手に便利で、必要な機能を搭載しています。
リアルタイムデータ
以下を、計測して数値化、サングラスを介して表示されます。
- 速度
- 漕いでいるリズム
- 心拍数
- ペダルを漕いでいる力量
- カロリーの消費量
- 走行距離&高度
競輪選手やサイクリング愛好者でない限り、走行中の高度など意識したことがなかったので、それを計測できるのは驚きました。また力量は競輪選手などに利用できます。スタート時の走行からラスト1周のスパートまで、最後の力を振り絞ってゴールするまでどのくらいのパワーが必要か、計測することで次のレースにも活用が可能です。
装備しているセンサー、ナビ他
- センサーサポート
- 地図&ナビゲーション
- 前回のサイクリングの比較
- サイクリングデータのダッシュボード
- 音声認識
- 他アプリとの統合
- スプリット / ラップ
- サイクリング中に電話
地図、ナビゲーションはサイクリング用にあるので、山道や見知らぬ地域で迷った場合、マップナビが必要です。またサイクリング中に電話する機能も便利で、緊急を要するときに利用できますね。
パフォーマンス
「Solos」のパフォーマンスは細かく調整され、高性能に設計。新鮮なデザインと便利な機能を搭載することでサイクリングをより愛するよう制作されています。
スケール表示
世界最小の光モジュール、スケール光学を高める映像の明瞭さを追求、ビジュアル画面は固定表示され、さらに明るい日光をしっかりと妨げます。
ディスプレイアーム
視野角の調整できるディスプレイアームの位置変更、上部や下部のビューはブレずにいて、熱可塑性ナイロンの耐久性があります。
なめらかなフレーム
最小限の風の抵抗と間工学に基づいた快適さのためのシルエット、効率的なエアフローと最適なヘルメットのデザインと統合、熱可塑性ポリイミドナイロンブレンドを搭載。
高品質レンズ
プレミアム品質の究極光学レンズを設計、衝撃から保護する透明性と軽量化をはかる材料「Trivex」ポリマーを採用。
オーディオ搭載
デュアルマイクとデュアルマイクロスピーカー搭載、音声の明瞭度のための背景ノイズのカット、一貫性のレベルのダイナミックボリューム・コントロール、耳周囲のための設計。
長寿命設計
高密度リチウムイオン電池をフレーム内に埋め込み、稼働設計は6時間、日本の代表的なバッテリー企業とパートナー契約し開発しています。
スマートフォンアプリと連携し記録
「Solos」デバイスを通して記録されたパフォーマンスを、スマートフォンアプリと連携してスマホ画面上に表示。走行時間、距離をデータ化して解析、FacebookとTwitterに接続し共有、全日制の統計を表示することで、改善につながります。
Solosの製品仕様
寸法 | 横161ミリメートル×建て181ミリメートル |
重量 | 65g |
ディスプレイ寸法 | 45mm |
ディスプレイ解像度 | 16×9のワイドスクリーン |
ビジョン表示サイズ | 10.68⁰ |
電池タイプ | リチウムイオン |
バッテリー寿命 | 6時間 |
デバイスとの互換性 | Android, iOS |
保証 | 1年 |
重量65gでバッテリー寿命が6時間とサイクリングするには十分な数字ですが、競輪やトライアスロンなど長時間練習する選手にとっては1日で充電が切れてしまうので、改善が必要です。
ワールドカップ金メダリストへインタビュー
Wow! What a great deal! Get your own set of @SolosWearables at an amazing price. https://t.co/Gow6YGtR14
— Sarah Hammer (@SarahHammer) 2016年5月25日
ワールドカップ金メダリストで世界記録保持者の、Sarah Hammer(サラ・ハンマー)氏は、「あなたは金メダルを取るために何をしましたか?」と、「Solos」開発チームに問いかけられたと話しています。
さらに同氏は、「サイクリストの多くはサイクリングに対する情報を知り、計算し改善したいと感じているはずです。このツールを使用すればいつ、どこで、なにがおき、どのように改善できるかがわかります」と、コメントしています。
まとめ
サイクリストにあった斬新な設計で時代を先取る機能を搭載したスマートグラス「Solos」。今後の開発をさらに進め、サイクリングを利用したサービスを拡大してほしいです。
また、イスラエルを拠点にしているスマートグラス開発企業のEverysight(エブリサイト)社は2016年12月7日に、「Raptor(ラプター)」という自転車ライダー専用のスマートメガネを発表。
スマートグラスを活用して自転車業界が、大いに盛り上がりを示す予感がします。今後の活躍に期待しましょう。
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関連サイト
・Kickstarter
・Solos
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