GET AR

世界を変えるARニュースメディア

GoogleのAR技術Tango対応スマホ、『Lenovo Phab 2 Pro』を実機レビュー

 5817

Google Tango搭載のスマホ、Phab 2 Pro

2016年現在、出荷台数で世界最大のPCベンダーである企業Lenovoは2016年12月2日、Googleの空間認識技術Tangoを搭載した大型スマートフォン(ファブレット)『Phab 2 Pro』の国内販売を開始した。Phab 2 Proは、通常のRGBカメラに加え、魚眼カメラ、赤外線カメラを持つ世界初の端末だ。Tango対応スマホはLenovoが1年間の独占契約を結び販売権を得ている。ASUSからTango対応の端末が発表されたが、販売は2017年11月以降になる。

関連記事
Asus、Google Tango搭載のARスマートフォン『ZenFone AR』を発表

【CES 2017】ASUS、GAPと提携しARショッピングアプリを実現

GoogleのAR技術Tango対応スマホ、『Lenovo Phab 2 Pro』を実機レビュー

GoogleのAR技術Tango対応スマホ、『Lenovo Phab 2 Pro』の開封・ファーストインプレッション

化粧箱の外観は本デバイスの特徴であるカメラ、センサーが見えるように紙箱がくりぬかれている。

公式発表のサイズで88.57mm x 179.83mm x 6.96mm。手に持ってみると非常に大きく、片手だけでの作業は難しいが、ディスプレイが大きくとても見やすいのが特徴的。「片手操作モード」というものが用意されているが、動作は未確認。

GoogleのAR技術Tango対応スマホ、『Lenovo Phab 2 Pro』の機能紹介

ここではプリインストール拡張現実(AR)アプリを紹介しながら、Phab 2 Proでできることを紹介していく。まずは「AR camera」。

深度カメラによって認識された実空間上に、CGのモデルを表示する。Tango対応デバイスでは後述の技術によって空間を認識しているため、実世界の水平面上に正確に3Dモデルを配置することができる。例えば3Dモデルの猫が、カメラのとらえている実世界上の机の上を奥へ、または手前へと移動すると、その遠近感を正しく反映して3Dモデルが拡大縮小される。

「measure」アプリ。カメラがとらえた実世界上のオブジェクトを認識し、指定した特徴点間の距離を測ることができる。

measure アプリ

デバイスのスクリーンに投影された2次元の画像上では、3次元世界の一点を奥行きを含めて正確に指定することは難しい。しかし、measureでは実世界の奥行き(障害物までの距離)を認識して、選択時に補正をしてくれる。距離はセンチオーダー、1mを超えると表示が「m表示」、小数点第一桁までの表示となる。

関連記事
Google AR技術Tango搭載のLenovo PHAB2 Proの3つの特徴

GoogleのAR技術Tango対応スマホ、『Lenovo Phab 2 Pro』の仕様

製品仕様書
Lenovo PHAB2 Pro 製品仕様書

Tangoデバイスとして特徴的な点としては、背面に設置された各種カメラ、およびセンサー類が挙げられる。カメラからはモーショントラッキングカメラと深度カメラが、センサーからはジャイロセンサー、デジタルコンパス、加速度センサーが、それぞれ後述するTangoの技術の柱と深く結びついている。

内蔵カメラ 背面 1600万画素RGBカメラ、デュアルカラーLEDフラッシュライト、像面位相差オートフォーカス(PDAF)対応
深度カメラ (TOF方式)
モーショントラッキングカメラ (DFOV:166°)
センサー類 ジャイロセンサー、デジタルコンパス、光センサー、加速度センサー、近接センサー、GPS、A-GPS、GLONASS、BEIDOU

GoogleのAR技術Tango対応スマホ、『Lenovo Phab 2 Pro』の3つの特徴

Tangoの技術には3つの柱がある。

  1. Motion Tracking(モーショントラッキング)
    背面の魚眼カメラ(モーショントラッキングカメラ)から取得した画像に対して画像認識を行い、特徴点を抽出する。抽出した特異点の移動距離と9軸IMUセンサー(ジャイロセンサー、デジタルコンパス、加速度センサー)から取得した値を用いて、デバイスの軌道、回転の状態を常時監視する。
    模様のない広い壁など、特徴点に乏しい場所では正確にトラッキングを行えないので注意が必要。
  2. Area Learning(エリアラーニング)
    Motion Trackingで取得したデバイスの軌道・回転の情報を逐次取得し、連続する情報から実世界空間の記録・再構築を可能とする。このとき、履歴と最新の記録を常に比較し、ある程度連続して記録をした際に生じる「ずれ」を補正する。
    似たような模様が繰り返される場所では、特徴点の正確な位置関係が認識できず、補正に失敗しやすくなるためこちらも注意が必要である。
  3. Depth Perception(深度センサー)
    深度カメラを使用したtof方式により、デバイスから障害物までの距離を計測する。正確に測定するために推奨される測定距離は、室内でおおよそ0.5〜4mとされる。赤外線を多く含む日光や白熱電球の下での使用、および色の黒い赤外線を反射しない物体に対する使用は正確に測定できないため推奨されない。

PANORA
Google Tangoで踊ろう! ARアプリ開発のコツまとめ【ティーポットの独り言】

Tangoアプリの開発は、基本的にこれらの技術を組み合わせることで行う。

以下の手順で実世界の空間を3Dスキャンできる。

  1. 3Dデータの取得にはDepth Perceptionによる深度データを用いる。
  2. Motion Trackingでデバイスの動きをトラッキングすることで、取得した深度データに適切な追記を行う。
  3. Motion Trackingで生じるトラッキングのずれを、Area Learningで逐次記憶したデータを照合することで補正する。

GoogleのAR技術Tango対応スマホ、『Lenovo Phab 2 Pro』を実機レビュー まとめ

本稿では、Phab 2 Proの紹介として、その概要、機能、ハードウェア仕様と、Phab 2 Proに対応しているGoogleによる空間認識技術Tangoについて、簡単に紹介した。

次回以降では、公式のチュートリアルを通じて実際にアプリケーションを開発していく。

AR技術 Google Tango Lenovo Lenovo Phab 2 Pro レビュー

駆け出しAR/VR開発者。東京と埼玉でSEの仕事をする傍らでAR/VRについて勉強中。人を笑顔にする仕事をしたいですね。よろしくお願いします。