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メガネスーパーの『b.g.』を体験レポート

2017/01/26
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第三回ウェアラブルEXPO メガネスーパーブース

リード エグジビション ジャパン株式会社が主催する第三回ウェアラブルEXPOが2017年1月18日〜20日まで東京ビッグサイトにて開催されました。

ウェアラブル分野で世界最大とされる総合展で、業務改善のためのウェアラブルソリューションから、IoT、AR/VR技術、最新ウェアラブルデバイス開発のための部品・材料まで、ウェアラブルに関するすべてが出展されます。

注目を集めるウェアラブル市場は、2018年には1兆2,000億円市場に急拡大。世界中からウェアラブル技術・関係者が集まり、セミナーや展示会が東京ビッグサイトにて2日間開催。その中で、株式会社メガネスーパーのブースにあった視力4.0実現するウェアラブルデバイスの『b.g. - Beyond Glasses』の体験レポートをします。

メガネスーパーの『b.g.』

ウェアラブルディスプレイをメガネと捉えたとき、そこに足りないのは見え方とかけ心地。視力が悪い人にとっては、視力矯正機能のない通常のウェアラブルデバイスでは、クリアな視界は望めません。

b.g.はメガネをかけることを前提としたウェアラブル。個々に最適なレンズの装用が可能になり、視力矯正が必要な人でもかけられる商品です。メガネスーパーの目とメガネに関するノウハウとメガネの聖地福井県鯖江市の物作りが連携しました。メガネを知り尽くした専門家のノウハウを組み合わせで、メガネとしてのかけ心地に必要な細部までも追求し、b.g.専用フレームを開発しました。

人それぞれ異なる瞳孔の間の距離に合わせる

b.g.:Beyond Glasses

b.g.は外フレームの採用で、人それぞれ異なる瞳孔の間の距離に合わせる、2つのディスプレイの可変性を活かしながらも、両眼視実現に必要な固定感を両立したことで、理想の見え方が実現しました。

『b.g.』はビューアーを使わないときは、メガネの上における

ビューアーを使わないときには、メガネの上におく事ができます。b.g.は2つの高解像度ディスプレイを用いた、両眼視設計で着用感の左右バランスを整えながら、圧倒的な見やすさと、目の疲れにくさを両立。そして目の使い方を考慮した設計、現実の世界を見ながら、わずかな視線の移動でディスプレイの表示情報などを見る事ができます。

外部デバイスと連携できる

b.g.の外部デバイスはスマホと専用ケースを使用デバイスと想定。スマホを通じて、様々な外部デバイスと連携する。入力された情報は、装着している視界に出力します。その利用シーンの可能性は無限大です。

例えば、望遠機能を持った外部デバイスと連携すれば、見たい対象をズームなどのカメラ機能を駆使して、擬似的に装着者の視力を4.0にできます。機器と望遠、撮影と鑑賞を同時に実現しました。

e-kakashiと連動すれば、農作業をしながら、センサーで収集した環境データを科学的知見で分析。さらに、経験、勘といった栽培技術情報をハンズフリーで参照できる事で、知識、技術、経験不足を解消。農業における技術伝承や、後継者不足の課題解決が期待されます。

ThingWorx Studioと連動すれば、AR技術を活用し、複雑な手順を伴うマニュアル情報をCGで表示。多種多様に存在する商品ごとに異なるマニュアルを持たず、ハンズフリーで作業することが可能になり生産性の向上が期待されます。

VRconと連動すれば、ロボットに内蔵されているカメラ映像を通して、スタッフがロボットを遠隔で操作。通訳機能を果たすなど人員不足やスキルの特殊性などの労働力不足に対応。今後は介護やインバウンド対応への対応が期待されます。

『b.g.』の開発期間は2年

コンセプトの検討は、2014年の10月からやっていて、ウェアラブル開発しようというところから始まりました。事業展開を含めて検討していき、期間は2年ほど経過。去年の第二回ウェアラブルEXPOに出展した際、特にノンシースルー型ディスプレイを活用した両眼視設計のコンセプトに対する引きの強さを確認、またそのときにいただいた声を参考に、技術的に改良したプロトタイプをこの第三回ウェアラブルEXPO展示したというのが今の現状です。

開発に苦労したことは、両眼視を実現したこと

株式会社メガネスーパー事業推進室の座安剛史氏は「両眼視を実現したことです。b.g.は左右両方の目の前にディスプレイがあり、二つの映像が1つに見えます」と述べました。

さらに「これは人間の両眼視という機能で、同じ景色で見ると微妙に違う視点でみえます。だけど一個の映像として捉えています。人によって左右の黒目と黒目と間の距離が違っていたり、視力が違っていたり、上下の目の位置が違っていたり、人それぞれ同じ顔ではありません。土台(顔はウェアラブルを着用する際には土台の役割を果たす、という意味合いで)が違う人に対して、1個のものを見せようと思うと、調整する機能をつけないといけないです。調整しながらも1回位置を決めたらバチっと固定しないといけません。調整と固定をどうやったら実現、維持するかはすごく難しい課題でありました。メガネスーパーは眼鏡小売専門チェーンである以上こだわりがあり、両眼視でないといけません」と話しています。

『b.g.』の長所は視力の矯正

b.g.の大きな特長の一つが、視力矯正が必要な方がかけられるメガネであるということです。どんなに良いディスプレイを使っても、近視の人はディスプレイに表示されている内容がぼやけてしまって見れません。フレームに装着するタイプで、フレームにいつも使っている眼鏡と同度数の視力矯正のレンズをはめれば、目が悪い人でも眼鏡と見ることができます。

眼鏡専門店として、視力矯正している方でもちゃんとかけられるウェアラブルデバイスを開発するのが大前提です。

『b.g.』はHoloLensのような、ハンドジェスチャーを認識するセンサーはつけていない

同氏は「メガネスーパーはディスプレイに特化してよく見えるものを開発しました。この着用感だったらつけても良い、この見え方だったら本当にBtoBで生産性が上がりそうで、こういった体感を持ってもらうことが第一です。よって「見え方」「かけ心地」にこだわったシンプルなデバイスにまずはこだわりました」と話しています。

さらに、「スマホに任せられる機能はスマホに任せます。スマホと連動すればGPS、WiFiも使えます。その上で、例えばロボットとのコミュニケーションもそうですが、ディスプレイ部にジャイロセンサーを搭載すれば、首の動きを連動して遠隔でロボットを操作できます。そこの事業ボリュームが大きければ、カスタマイズで必要最小限のセンサーを積むことはありだと思います。ディスプレイでしっかり見えるハンズフリーを前提として、まずはソリューション化を図ります」と続けました。

よくある話として、センサーなど良かれと思ってありとあらゆるものをデバイスに盛込んで実現しようします。メガネスーパーは使用用途は顧客ごとに違うので、例えばカメラを搭載しているのは良いですが、本当はもっと遠くが見えるカメラが欲しいという場合については、後付けでオプションで付けてあげたほうが、顧客の要望が叶ったりします。

そこがオールインワンで、こなせるデバイスはまだこの世にないです。ディスプレイに特化したことで、あとは協業でソリューション化を図ったほうが、深いニーズに対応しやすいと思いセンサーを全て取っ払っていると思います。

『b.g.』のバッテリー容量・重さ

プロトタイプの電池持続時間はおおよそ2時間。

メガネの重さはおおよそ90g。前後に重量を分散して、ディスプレイが両方にあるため左右のバランスが取りやすいです。かけたものの実重量ほど、重くはないです。グラム数は軽いけど他社のは重く感じることもあります。そこはバランスや重量の逃がし方で体感としては違います。

メガネスーパーの今後の展開

実証実験を色々なところでテストします。例えば、今回のウェアラブルEXPOではPSソリューションズ株式会社が展開するe-kakashiは農業専用のセンサーネットワークを構築している企業。農園に一定の間隔にセンサーを置いて、温湿度、日射、土壌水分、温度、CO2のデータなどをセンサーで吸い上げて、定期的にクラウドにアップロードし加工すると、虫が発生しそうだからこういう処置をしたほうが良い、そろそろつみごろな果物などの指示が出ます。

農業は手が汚れやすい職業です。そんなときメガネ型ウェアラブルデバイス『b.g.』を使えば、両手があきハンズフリーになるので実証実験を開始しました。どのくらい生産性が上がるのかなど細かいニーズが出てきます。そこで、PDC(計画→実行→検証)回してパッケージ化します。同時にPRになり、事業ボリュームを見極められるという実証実験を色々な領域で行います。それでこの事業を量産するときにどれくらいのロットで、確度の高い情報を抑えることができます。

興味半分で購入してもらうより、本当に使用できるニーズを捉えた実用性のあるハードウェアとソリューションを双方を作っていきます。

販売時期は2018年春を目標とし、まずはBtoBでの事業展開を考えています。

b.g.
b.g. - beyond glasses by メガネスーパー

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