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スマートグラスとグローブを連携したPhantom AR、Kickstarterにて資金調達開始

2017/01/14
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スマートグラスとグローブを連携したPhantom AR、Kickstarterにて資金調達開始

Phantom ARがKickstarterにて2016年7月、メガネ型拡張現実(AR)スマートグラスとグローブを連携させたウェアラブルARスマートシステムPhantom ARを公開した。販売予定は来年の2017年の8月、1台$275で開発キットが入手できる。またそれ以上の投資だとTシャツやポスターが付いてくる。

ARに本当の意味で革命を起こすであろう重要な部分が欠けている。ARをラボから引っ張り出して、現実の世界に持ち込める重要な鍵である。

スマートグラスとグローブを連携したPhantom AR

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARのプロジェクトについて

私たちはここ何年も、拡張現実(AR)を生活に溶け込ませるために作られた見栄えのする魔法のメガネのデモを見てきた。しかし、どうもまだそれが現実となる段階には来てないようだ。現在主な技術系企業により魅力的なヘッドセットが開発中だが、私たちにはそれらが正しい方向に進んでいるとは思えない。正直なところ、壁にピンで留めたOutlookカレンダーを見るためだけに、あるいはスカイプを3Dでアクセスするために、3,000ドルもするヘルメットを買うだろうか?動画ではかっこよく見えるが、これが金を払ってまで使いたいものではないことは確かだろう。

また、私たちは、頭に装着しなければならない大きなコンピュータのために、40年かけて徐々に改善され、完璧に最適化されたマウスやキーボードを捨てようとはしていない。、特に、それに切り替えることが、それまでは簡単だった作業と格闘することになるならなおさらだ。切り替えてしまえば、3Dで魔法のように物をデザインすることができなくなるだろう。

問題は、おしゃれな企業のデモンストレーションで表現されているほど、実質的にはARは使われていないということだ。これはバーチャルリアリティではない。エフェクトは十分ではない。もっと深めなければ。

phantomARの強い情熱

私たちPhantomは、ARに強い情熱を持っており、異なる種類のARが誕生するのを見たいと考えている。相互にやり取りするための新たな可能性を作るAR、私たちが環境にもっとかかわる機会を増やすAR、新たな実用性の価値を生むAR、そして大規模に展開するARなどだ。それらは実現できると考えてはいるが、私たち単独ではできない。

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARの作戦

Phantomは少し目先を変えたアプローチを取っている。私たちは新しいARヘッドセットを作っていない。代わりに、他のものをすべてまとめることに全力をあげている。それは次のようなアプローチだが、私たちはこれでARを再び偉大なものにしていくつもりだ。

  • ARとのかかわり方を確定する。そうしなければ、どこにも進めない。
  • ARのためだけに優れたOSを構築する。これは生まれたてなのだから、情報セキュリティに欠陥は許されない。
  • このOSにユーザーの周りの環境を理解させる
  • 専用の、独立したディスプレイハードウェアを作る(今使っているOSの画面を新しくするだけだ)
  • それを、創造力あるハッカー集団に、パワフルな開発ツールをつけて渡す
  • 新しいデジタルワールドが成長していくのを見る!

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARが考える移動中のインタラクション

私たちの物語はPhantom ARの創立者、Mirek Burkonが、この新しいテクノロジーは、皆が何とかしてそうしようと格闘したとしても、思ったとおりにコントロールされることはないと気がついたときに始まった。映画「マイノリティレポート」ではトム・クルーズは確かに、興味深い手の動きを見せていたが、それを自分でやってみると、実にくだらないことだと分かる。Phantom Touchでの作業が始まったのはそうしたときだった。

phantom touchのデザインやプロトタイプ、トラッキング

MirekはEEGや視線追跡技術からマッスルセンサまで、見込みのある新技術を数多く試したが、どれも十分には機能しなかった。これらの技術のほとんどはまだ成長過程にある。成熟するまであと10年はかかるだろう。私たちが持っている唯一の十分に正確な技術は、Inertial Measurement Units(IMUs:慣性計測装置)である。これは、加速度計、ジャイロ、磁力計を使って方向を探知する装置である。素手の指が触れたことを探知するユニークな能力を組み合わせたこの装置は、Phantom Touchの基本を形成するものだ。他のグローブプロジェクトもいくつか出回っているがそれらとは異なるPhantom Touchは、ただ一つの問題を解決するために設計されている。それは、ウェアラブルARとの相互作用だ。ここが大きな違いである。

ビデオで紹介しているのは、Phantom Touchコントローラーのコンシューマーバージョンのデザインプロトタイプである。現段階では、まだ多くの制限がある。開発キットの一部として手にするコントローラーはもう少しそれらしい外観になる予定だが、コンパクトで使いやすく、耐久性があり、ビデオで紹介されているとおりに正確に機能する。最終製品はこのようなルック&フィールにすることをめざしている。

Phantom ARのグローブ、Phantom Touchの仕様

  • IMU (9-DOF) を4個設置:手のひら、親指、人差し指、中指(小指と薬指は操作には使いにくいので、この二本の指はトラッキングには使わない)
  • タッチセンサー:人差し指、中指、薬指に装着。親指で軽く触れただけで感知する
  • 人差し指にサイドボタンを2つ、中指にサイドボタン1つ。
  • 24時間持つバッテリー(最低)マイクロUSBで充電。
  • Bluetooth LTEで中核デバイスに接続
  • Smart LEDでデバイスの状態を表示
  • サイズはフリーサイズ1つのみ

Phantom OSはオープンソースに

次の論理的ステップは新しいインタラクションモデルに環境とユーザーインターフェースを作ることだ。というのは、それらが現在販売されていない、という単純な理由からだ。同じ理由でiOSはmacOSとは異なる。つまり、使い方が違うのだ。ARでは完全に新しいデザインアプローチが必要だ。私たちはAndroidを基盤に選択した。Androidが非常に有能で成熟しており、オープンソースであることが理由だ。しかし、全体的なユーザーインターフェイスは新しい制御システム用に作り直さなおし、微調整しなければならなった。私たちは、環境を理解させ、開発が始めやすいようにするため、新しい、AR専用のユニークなサービスも構築しようとしている。

phntomTouchデモ

私たちがこの技術を使ってどこまで進むつもりなのかとお疑いの向きもあるだろう。しかし、私たちはウソは言わない。ビデオでは私たちのデザインに関するビジョンと、システムの将来の動きを紹介している。ただし、このOSをライブで紹介できるようになるまでにはもう少し時間がかかるだろう。しかし、ご覧になっているのは、決して夢や幻ではない。このビジョンはすでに広範な研究とプロトタイプ製作に基づく中核的設計原則を取り入れている。私たちがさらに進歩すれば、真っ先にその最新情報をお届けしよう。

これもご関心を引くかもしれないが、Androidプロジェクト全体と同じように、Phantom OSも完全にオープンソースにする予定だ!

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARの環境センサ、ビューポートモーショントラッキング

ユーザーに聞こえる音、ユーザーがいる正確な場所、屋内にいるのか屋外にいるのかなど、非常に正確に把握できなくてはARを使うことはできない。コンピュータの視野や機械の学習能力はここ数年で大きく進歩した。自動運転自動車やドローンはすでに、自分の周囲を非常によくマッピングしている。また、Google’s Project Tangoなど、コンピュータがユーザーの視野で環境や動きを理解させるオープンソースのツールキットもある。Phantom OSはユーザーの周りの空間と対象物を正確にマッピングし、頭の動きを感知し、膨大なゲームのようなシーンの3Dオブジェクトのようにアプリにそれらすべてを投影できる。

PhntomTouch、3Dオブジェクト、マッピング

これに必要なのは、専用カメラとセンサだけである。そして、私たちはサードパーティメーカーに任せてこれらを各社製のメガネに直接構築させることはできない。ヘッドセットメーカーはいまだに自社独自のソフトウェアを構築しようとしている最中で(目的はさまざまで、結果も信頼できない場合が多い)、そのセンサーもバラバラだ。たとえば、現在のヘッドセットの大部分は、奥行き情報感知にIRカメラを使用しているため、屋内でのみ動作するよう構成されている。これは直射日光ではうまく機能しない。そんなわけで、私たちは屋外利用により適したステレオスコープカメラに切り替えを行っている。

開発を進めて、ヘッドセットメーカーと協力して基本センサアレイの基準を作る予定である。しかし、現在は、手ごろで機能的なものを私たちのコミュニティに速やかに提供すべく、私たちはどんなヘッドセットにも装着できるセンサクリップを使用している。

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARのPhantom Cloud

ユーザー体験は世界的なARの中で共有され、相互に接続されるべきである。シェアされているもので、プライベートのものでもかまわないが、複数のレイヤーで構成された膨大な3Dマップを想像してみてほしい。ユーティリティレイヤー、アートレイヤー、ゲームレイヤーなどになるが、これがPhantom Cloudだ。古い現実の世界のまわりにしっかり巻きついた新しいデジタル領域である。現実の世界はどのユーザーも携帯しているセンサによりスキャン、最スキャンが絶え間なく行われている(そして、おそらくロボットやドローンも、さまざまなデジタル創造物として公にその姿を現している)。しかし、心配はいらない。これらはすべて、各人のプライバシーと安全を念頭に入れて構築されている。

Phantom Cloud

Phantom ARのスマートグラス(メガネ)

ところで、メガネについてはどうなっているのだろう?誰もがこのハードウェアについてとめどなく話している。が、私たちは違う。少し変ではないか?いや、実際おかしくはない。なぜなら、私たちは近い将来、豊富な選択肢が登場することを知っているからだ。

だから、私たちが今の時点で独自のディスプレイハードウェアを作るつもりはない。実際、だれもがそれをやっている。そして、それは一種の独立した、そして確かに非常に興味をそそられる分野だ。しかし、自分の周りを見てみよう。私たちはユーザーがタブレットをじっと見ている様子を見たくはない。Phantomはまず第一に、夢中になれるインタラクションである。その時が来れば、当社独自の経験に基づく開発キットに一番ぴったり来るものを提案できるようになるだろう。

もちろん、それ以上のこともできるようになってはいたい。市販されているメガネの多くは、相変わらず値が張るので、えり抜きのヘッドセットを非常に手ごろな値段で当社の支援者たちが手にすることができるよう全力を尽くそうと考えている。コミュニティが大きくなれば責任も増す。そして、交渉力もいくらか高まるだろう。

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARのPhantom OSを稼動させるデバイス

今のところ、私たちはこのOSを稼動する実際のデバイスについてはほとんど語っていない。というのは、今のところデバイスはそれほど問題ではないからだ。該当するデバイスは、ユーザーの周りの感覚データや3D世界を理解するのに十分強力なCPUやGPUを搭載したAndroid対応電話やタブレットになるだろう。私たちはディスプレイやカメラ、他にフィンガープリントスキャナなどの機能については気にしていない。

しばらくの間は、シンプルな3Dプリンタで作ったヘッドマウントでGoogleのProject Tangoを活用してきた。 このおかげでパワフルなGPU、まずまずのディスプレイ、そして屋内利用に必要なセンサがすべて利用できた。近い将来これらに適した何かが激安のデバイスになるかもしれない。ただし、大して便利でもなく、外に出ていてこんな風に見られなくないかもしれないが。

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARのブームに乗り遅れるな!

読者の皆さんは、最初のパソコンが売れ始めた時どんな感じだったかなと考えることはあるだろうか?最初のインターネットブームに乗り遅れなかったか?今再び、何かすごいことが起きている。そして今度はそれに乗ることができる。私たちと一緒にそれを実現しよう!

スマートグラスとグローブを連携したPhantom ARのタイミングと次のステップ

私たちの目の前にはきつい仕事が山積している。それを数ヶ月以内に片付けると言うつもりはない。無理だ。だが、2017年の中ほどまでに当社の支持者の皆さんへ第1段の開発キットをお届けしたい。それが現実的だと思う。詳細が分かればすぐにお知らせする予定だ。新しい情報が次々発表されると思う。

開発キットの後には何が来るのかと思われるかもしれない。開発キットを使って拡張現実(AR)アプリを製作し始めることができるだろう。皆さんがどんなものを作るのか、見せてもらうのが楽しみでならない。銅jに、私たちはOSとクラウドのコンシューマーバージョンの製作に向かっている。ユーザーがあなたのアプリを見つけることができるアプリストアも生まれるだろう。そうやって金を稼いでほしい。

私たちはヘッドセットメーカーと密接に連携してPhantom OSをできるだけ多くのプラットフォームに搭載できるようにする予定だ。こうしたやり方のほうが、断片化して機能を制限したプラットフォームを作るよりも、ずっと意味があると私たちは考える。

かっこいいメガネと考えうる最高のレンズ、ユーザーが実際にコントロールできるパワフルなOS、そしてあなたが製作するすばらしいアプリで、私たちはまったく新しい産業を生み出そうとしている!

Kickstarter
Phantom AR: Make Augmented Reality Great Again

2016年11月5日追記
プロジェクトの資金は、8月23日に、プロジェクトの創設者によって取り消されている。

2016年11月5日追記関連記事

2017年1月14日追記
イスラエルや米国のスマートグラス企業や、ARゲームアプリ開発企業が次々と巨額な資金調達をしている。

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