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NASAも認めた、ODG R-7のメガネ型ARスマートグラス

2017/03/07
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アメリカのサンフランシスコに本社を置く企業、Osterhout Design Group(訳:オスターハウト・デザイン・グループ、以下:ODG)は、自社開発のメガネ型拡張現実(AR)スマートグラスの紹介動画を公開した。自社開発したメガネ型スマートグラス「ODG R-6」は主に軍事関連の施設やNASA(アメリカ航空宇宙局)に提供していたが、今回紹介する「ODG R-7」はR-6を一般向けに改良したモデルとなる。

ODG R-7の性能は耐久性が高く、機能性、光学、ソフトウェアともに最新のものを使用

元々NASAや軍事関連施設で運用されていたスマートグラスなのでこれまでのスマートグラスに比べると革新的な部分、特徴的な部分はあまり多くは見受けられないが既存の技術をかなり高レベルで使用が可能となっている。

ODG R-7のスマートグラスは他社に比べると、耐久性は高い

過酷な環境での運用も想定しているため、基本的に他社のスマートグラスに比べて非常に耐久性が高く、デザインもそれに準じたものとなっている。

各種ボタンもシンプルでわかりやすい。

ODG R-7は機能性に優れており、温度センサーや、衛星測位システムを使ったGPSを使用

  • 高精度9軸IMUセンサー
  • 温度センサー
  • GPS(ロシアの衛星測位システムGLONASSにも対応)
  • IEEE802.11ac無線LAN&Bluetooth4.0(ネットワーク接続や無線接続に対応)
  • ステレオサラウンドサウンドイヤホン
  • 磁気オーディオポート
  • クアルコム、Snapdragon805 2.7GHzクアッドコアプロセッサ
  • 3GB ポップ LP-DDR3 RAM
  • 64GBのストレージ
  • 1300mAhリチウムイオン電池(普通に使用して1日程度、ARアプリ開発の場合1~2時間程度持続可能。なおバッテリパックも用意)
  • 取り外し可能なイヤーフォン
  • デュアルフィードバック

画面の大きさのは65インチのテレビを見ていることを想定したとのこと。これらの機器や機能は既に一般人が使用する以上のさまざまな過酷な環境で使用されている。

ODG R-7は3Dステレオスコーデュアルディスプレイなどの光学を搭載

  • 3Dステレオスコープデュアルディスプレイ(720p/60fps)
  • 80%透過シースルー
  • リムーバブルフォトクロミックシールズ
  • Blusetooth 4.1(HS、BLE、ANT+)

ODG R-7はAR用オートフォーカスHDカメラなどの入出力が可能

  • AR用オートフォーカスHDカメラ(1080p/60fps、720p/120fps)
  • 2デジタルマイク
  • USBと充電ポート
  • 磁気ステレオオーディオポート

Androidから派生したODG独自のOS、ReticleOSを採用

ReticleOSは、Androidベースのアプリなら動作が可能となる。さらにQualcommのAR開発用ライブラリVuforiaも搭載しており、開発環境もある程度揃っている。ODGもARアプリの開発には積極的であり、さまざまなサポートをしているようだ。

ReticleOSは独自のOSではあるが専用のOSというわけではない。OSに関していえば他のスマートグラスに採用されているOSなどが使用できる、選択できるいうことである。自由度という観点でいえば他のスマートグラスに比べると高い形となる。

ODG R-7の価格は2750米ドルと少々割高

2,750ドル(約29万円)。MicrosoftのHoloLensとほぼ同じ価格であるが、NASAと提携し開発していることを考えると同等であると言えるだろう。ただ、一般的な消費者からしてみると少々割高である。

NASAが考えるARスマートグラス、ODG R-7を使った宇宙の現場

NASA(アメリカ航空宇宙局)は、10年前から拡張現実技術に注目し研究を続けていた。ODGのスマートグラスに注目し提携、メガネ型スマートグラスを採用したという経緯がある。NASAはスマートグラスによって宇宙開発の現場は劇的に発展すると考えているようだ。

  • 宇宙環境下での作業の劇的な効率化(作業の支援など)
  • 宇宙飛行士の訓練の効率化
  • 宇宙環境下でのミッションの難易度の低下

数年前の当時はどの会社も宇宙環境での運用などということは想定しておらず、Googleに打診しても断られている状況であった。そこに手を挙げたのがODGというわけである。最近ではMicroSoftのHololensとの提携が発表されたが、ODGのスマートグラスとは違う運用を想定しているようである。

まとめ

AR技術にはどの業界も注目してはいるしいろいろな業界が自身の業界の発展のために動いている状況であるが、一般人が全く想定しない角度からの参戦であった。逆に考えると「こんなところでも拡張現実の技術が開発運用されているのか!」と思わせてくれる。一般人からしてみればまだまだ拡張現実という言葉自体が浸透していない状況ではある。これからの技術革新で認識が変わるだろう。

2016年10月4日追記
ODGはメガネ型ARスマートグラス、ODG R-7の画面上でポケモンGOをプレイの動画を公開している。Android側とODGは「私たちはゲーマーであり、ポケモンがとても好きだ。好きだから製作した。」と述べている。

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ODG R-7、メガネ型ARスマートグラスでPokemonGOのプレイ動画を公開

開発企業
ODG

2016年12月4日追記
ODGは2016年12月1日、新世代のモバイルVR、メガネ型ARスマートグラス開発のため、5800万ドルの資金調達をした。

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メガネ型ARスマートグラス開発企業ODG、5800万ドルを資金調達

2016年12月18日追記
ドイツのハンブルクに本社を置く企業Viewlicityは、ODG R-7を使用しOutdoor PuttView system(以下:PuttView)を通して、プレーヤーは理想的なパットラインを見ることができる、世界初のゴルフAR(拡張現実)アプリケーションを開発した。

ODGのスマートグラスを活用しゴルフのパター練習を視覚化するPuttView

2017年1月7日追記
2017年1月3日、Qualcomm(クアルコム)の高機能な Snapdragon 835モバイルプロセッサを搭載する拡張現実(AR)スマートグラスを発表した。CES 2017で、R-8とR-9スマートグラスを展示する。

ODG、最新ARスマートグラスR-8、R-9を発表。Snapdragon 835プロセッサを搭載

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