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Huawei、SUN2000-KTL のメンテナンス業務に、Inglobe TechnologiesのARプラットフォームを採用

2017/03/08
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中国に本社を置く通信機器メーカー華為 - Huawei Technologies(以下ファーウェイ)の技術者が共通業務をより効率的に行うためのAR強化ツールを提供しようとイタリアに展開するARソリューションカンパニーInglobe Technologies(以下イングローブ)によるプロジェクトがある。

Huaweiは、太陽光発電システムの管理を行うインバータ SUN2000-KTL のメンテナンス業務のために、イングローブの産業用ARプラットフォームを採用。イングローブのプラットフォームは、企業クラスの産業機器のインストールや組立およびメンテナンスをする現場の技術者を支援し、パフォーマンス向上を提供することを目的とした基盤だ。プロジェクトは、SUN2000-KTLインバーターを中心に遂行された。このインバーターとは、商業用の屋根の上にある太陽光発電システムや大きな発電所から得たDC(直流)電源を、AC(交流)電源に転換し、送電網に送る装置のこと。

プロジェクトの最終目標は、Industry 4.0(以下インダストリー4.0)のためのARプラットフォームであるハイパーインダストリーが、ファーウェイによるSUN2000-KTLのインストールとメンテナンスの工程をどのように向上できるかを評価することだった。

Industry 4.0
Inglobe Technologiesが語る、Industry4.0時代におけるARの役割

拡張現実(AR)ソリューションカンパニー・イングローブ社製ARプラットフォームを採用した、ファーウェイのこれまでの道のり

ファーウェイは世界に散らばるチームメンバーと共に開発

プロジェクトは、一連の技術及び組織的な挑戦をパートナーに示した。第一に、プロジェクトに関して共同で働いているチームメンバーはそれぞれ、アメリカやヨーロッパそして中国など異なる地域におり、すべての開発は離れて実行しなければならなかった。Inglobe技術チームは、デバイスへの直接的なアクセスを一度もしなかったにも関わらず、すべての追跡とテスト操作は予定通りに完了した。

拡張現実(AR)ソリューションカンパニー・イングローブ社製ARプラットフォームはマーカーレス、優れたAR機能、屋外での気候変動にも耐え得る

AR強化用にテストされたインストールのステップは、複雑である。ファーウェイは専門的なツールだけではなく、技術者をサポートするビデオと画像も発表。さらに、アプリケーションに、ARでマーカーを必要とせずに対象を認識する方式であるNFT(地形追跡)を全面的に採用するよう要求した。常に変わりやすい気候および照明状況に置かれるであろうSUN2000インバーターのために、屋外で機能する解決策が必要になる。

ARモデルを表示するためには、マーカーと呼ばれる目印を用意することが多い。だがInglobeの3D追跡構成要素は、マーカーや写真に基づく3Dモデルだけに頼ることなく、屋上に建設して取り付けられるシステムに優秀な結果を届けた。

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ファーウェイが活用する、拡張現実(AR)プラットフォームの実用性

イングローブがファーウェイのために開発したARによる手順のアシストは、屋外に設置された太陽光発電システムに内蔵されるSUN2000インバーターのインストールとメンテナンスに焦点を当てたものである。

ファーウェイが活用する拡張現実(AR)プラットフォームは目標を自動認識、作業手順のリストを表示

まず第一に技術者は、言語を、英語か中国語から選べる。技術者がインバーターでアプリケーションが動作しているモバイルデバイスのカメラを指し示すと、AR体験が始まる。目標は自動的に認識され、該当モデルに利用できる手順のリストがスクリーンに表示される。手順はメンテナンス・マネージャによって何人かの技術者に割り当てられるか、あるいは完全に現場にいるエンジニアが主導できる。技術者が手順を開始すると、一連のステップが提示される。操作を簡素化する指示が添付され、必要に応じた介入ポイントや手順のアニメーションには、AR要素が含まれる。

ファーウェイが活用する拡張現実(AR)プラットフォームは、開発者と技術者、双方にとって役立つ機能

イングローブのハイパーインダストリー・プラットフォームは、技術資料チームによってあらかじめ用意された技術文書や画像およびビデオなどの追加情報で、開発者にそれぞれの作業ステップを連想させやすくする。現場の技術者は、独立してすべて必須のステップを遂行することで、技術的な手順を実行できる。手順は直線的に続くか、あるいはユースケースやコンテキストに応じて枝分かれする。

ファーウェイが活用する拡張現実(AR)プラットフォームは、技術者の作業プロセスを記録、評価による技術向上を図る

拡張現実(AR)アプリケーションのチェックリストとステップは、オペレータが検査と監査を実施する手助けとなる。プラットフォームは技術者の作業を記録し、その作業プロセスを評価できるように、パフォーマンス測定基準と解析のすべてをマネージャに送信する。

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ファーウェイが実感した、拡張現実(AR)活用がもたらす環境の改善

拡張現実(AR)を使用せず従来の手順書によって生じる問題と、悪影響

IT機器のインストールやメンテナンスは、複雑となり得る。生じるいくつかの問題によって、仕事の結果が影響を受ける。

  • 手順が多すぎる。
  • 優れた資料があっても、文章を読んだり製品の写真を見たりすることで誤解をしたりする、時間の浪費
  • エラーを避けるため、延長時間まで奪われる。割り当てられた仕事やセキュリティ問題、何よりコストが高くつくといった非効率性に至る。

拡張現実(AR)を活用することによって生じる変化と、好影響

既存の研究では、複雑な手順を必要とする現場でARを活用することで、職場での技術者の能力を向上させることが可能だという結果を示している。ARによるアシスト機能は、

  • トレーニングの必要性を低減し、タスク実行中のエラーを回避することで、大きくコストを低減できる。
  • 必要になった時にはいついかなる場合でも、関連情報にアクセスするのに役立つ。
  • 技術者が操作中のステップをすぐに理解できる。
  • 手順の理解がより早まり、理解の曖昧さは改善され、オペレータの認知的負荷は低減する。その結果、手順の平均的な実行時間が減少する可能性がある。
  • 情報へのアクセスの容易であり、新しい技術者の手順の実行を迅速化するだけではなく、経験者が複雑な問題を解決するためにも役立つ。

ファーウェイは今後も、現場での顧客と技術者のための技術的資料、製品ライン、サポートを統合するためのARワークフローに継続して取り組んでいく予定。

まとめ

特に屋外での作業のような、設計図や手順書が持ち込みにくい状況においては、ARの遠隔操作が非常に役立つ。様々な企業が力を合わせることで、新たな可能性が生まれる。

引用元
An Industrial Augmented Reality case study with Huawei

AR技術・テクノロジー
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