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ARがビジネスを通して、ファッション業界に与える8つの良い影響

2017/03/07
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鏡のようなディスプレイの前に立って洋服をチェックしている女性の写真

体験型であるファッションの性質は、ARの最適な候補だ。衣類やアクセサリーのブランドは今後数ヵ月の間に、ARの採用によって他の小売部門をはるかに上回ると予想されている。

VRは今年多くの話題を盗まれているが、ARのさりげなく情報を重ね合わせる技術は、実際に前進している産業を支配する大きな可能性を秘めている。ファッション分野の中でも注目すべきは、電子商取引と対面での買い物の両方を高めるための極めて重要で経験的なリンクを提供するために、ARが前進していることだ。あなたのファッションやマーケティング戦略を開拓するARの、並はずれた可能性の範囲の紹介をしたい。

1. 現実を強化し購入者の欲求を引き出す

キッチンと浴室のリフォーム案を歩いて、通り抜けることが可能な仮想体験を提供するLowe's holoroom

VRは没入型のSFのような特徴があるため、顧客体験にVRを取り入れる小売業者は、たくさん無料の宣伝ができる。アメリカの住宅リフォームと生活家電チェーンLowe’s(ロウズ・カンパニー)のholoroom(ホロルーム)は例えば、買い物客にVRヘッドセットOculus Rift(オクルスリフト)を装着し、彼らのキッチンと浴室のリフォーム案を実際に歩いて通り抜けることが可能。この技術は出費と物流需要が原因で、チェーン店のほんの一握りのみの利用である。そしてこの時点では、店舗内での販売を推進するよりも、ブランドステートメントを伝えるためにより役立つかもしれない。

モバイルデバイスのディプレイの画面上に、情報を重ねて表示する

ARは、VRに比べると派手さに欠ける。しかしその目立たない実装は、オンラインの買い物客が新たな商品を体験するための重要な機能を追加する。ARはユーザーの環境下で視覚的に誘発するものを割り出すために、カメラを活用。ユーザーは、ソフトウェアが作成したコンテンツの情報を実世界に重ね合わせる形で、モバイルデバイスの画面上に、現実世界のライブ映像を見る。

革新的ゲーム、ポケモンGOによるARの証明

何百人もの熱狂的なポケモンGOプレイヤーが証明しているように、妙な説得力ある側面を持っている。ポケモンGOはARの理想的な例である。テレビの中に入って大好きな漫画のキャラクターに会いたいという願望を幼年期に抱いたことのある誰に対しても、願望の充足を提供した。ポケモンGOプレイヤーは、自分のモバイルデバイスの画面上に、実際にリアルタイムの環境を映し出す。ビデオ画面上に重ね合わせて表示されたポケモンは、デバイスの地理的位置によって割り出された。プレイヤーはポケモンと一緒に写真を撮ることもでき、ARアプリが現実とアニメの世界を分け目なく融合するかのようだ。

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2. 消費者の購買意欲をかきたてる

自撮りフィルターを提供する、Snap

特に新技術でなくても、ARはポケモンGOを遠く超えて広がる消費者の購買意欲を刺激する。噂のメディアSnap Inc.(前スナップチャット社)は2015年9月に自撮りフィルター会社Looksery(ルックサリー)を獲得して以来、ARを模索してきた。今はLenses(レンズ)と呼ばれる小さく愉快な自撮りフィルターは直接、ファッション業界のためのAR活用に至った。あなたの顔にゾンビの歯や不気味な幽霊の目を着けることができる同様のAR機能を持つビデオは、口紅の色合いが彼女の顔にはどのように見えるかを気にする買い物客にとっては、非常に役に立つ。

アプリで自分の顔に仮想化粧をする、Virtual Artist

今年初め、化粧品や香水を扱う専門店Sephora(以下セフォラ)はVirtual Artist(以下バーチャル・アーティスト)を展開した。スタンドアローン型モバイルアプリで、顧客は仮想のテストを実行でき、スマートフォンから化粧品の買い物も可能。買い物客のモバイルデバイス上のフロントカメラを使った魔法の鏡で、口紅の色やまつ毛用商品をお試しできる。人がカメラの前で動き回っても場所を特定できる、非常に高機能でとてもリアルな映像レイヤーを保つ。好みのものを見つけた買い物客に好都合なように、同じ画面内には、バスケットに追加するボタンが配置されている。

アプリ展開から最初の8週間、バーチャル・アーティストの魔法の鏡は、4500万人のお試しを見てきた。この数字から、高級ブランドでさえ注意を払っている。イギリスを代表するファッションブランドBurberry(バーバリー)の化粧品などを扱うビューティーボックス実店舗は現在、AR体験の構築を模索している。

2011年10月11日 追記
ARはゲームや、産業などに需要があると感じたが、ファッションやネイルアート、メイクアップの分野では女性が興味深々である。今後女性に需要があるARアプリをリリースがあれば、ARの需要はさらに増加するだろう。

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3. 化粧だけでなく、洋服の試着にも適している

AR体験はしかし、顔だけに終始しない。顧客の全身に、あらゆる種類の衣装のグラフィックを重ね合わせることができる。実際のところARは、遠隔地のファッションの購入方法に関する最大の障害を克服する可能性をやっと掴んだ。買い物客の望みとは、衣服が個人的にどう見えるのかを知ることである。

2014年9月に実施されたアメリカのネットユーザーに対する調査では、ARの最も有効な活用法のひとつとして、衣類や宝石類およびマニキュアや靴などファッション製品のお試しを挙げたのは22%だった。

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4. 従来のマーケティング環境と融合する

実際、ARは無線で作動し、スマートフォン以外に特別な装置を必要としない。それは、日常生活でARが当たり前になるための軌道に乗っていることを意味する。現実世界からユーザーを連れ去るVRとは違って、ARは既存の広告に続く形で提示可能だ。

継ぎ目のないデジタル技術で購買経験を高める

店舗やオンラインなどの販売環境に関わらず、さまざまな場所で顧客と接点を持とうと試みるオムニチャネルにおいて、ARは小売ブランドの未来を左右する重要な要素となる。高機能RFIDシステムおよびトラッキング技術の精度向上のような、現実世界とデジタル世界を繋ぐ技術の進歩で、ARは現実とモノのインターネットの間を切れ目なく統合できる。

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5. Eコマースに取り入れられる

顧客に返品可能な衣服を提供するStich Fix

ファッション業界におけるARは、オンラインショッピングの新たな爆発を促進する、明らかに経験的なツールだ。現在ではStich Fix(スティッチ・フィックス)のようなオンライン衣料小売業者が、顧客に返品可能な衣服を提供することで、お試しプロセス合理化の実験を行っている。顧客のプロフィールに基づいてスタイリストが選んだ衣服5着を自宅に届け、もし顧客が気に入らなければ送料無料で返品可能、気に入った衣服のみ購入も可能。このビジネスモデルには実際に衣服に触れて確認できるという長所があるものの、実店舗の試着室に入るのを好まない顧客は、ARで仮想的に試着できる機能で魅了できるだろう。

口コミやソーシャルメディアでの広がり

到着する小包を待つことなくすぐに試着できるなら、おそらく顧客はしばしば多く購入し、返品は少ないと思われる。そのうえデジタルで商品をお試しできる体験は斬新な技術なので、ハイテクな喜びもある。仮想の衣服を身に着けた顧客は、ソーシャルメディアでその新しいルックスを友達と共有可能だ。実際、試着した画像を保存して共有できる機能を結合したデジタルお試し機能は、ファッション所有のまったく新しいカテゴリーに達するだろう。口コミなどで急速に広まり、オンラインでの友達の色々なグループが、新しい衣服を試した自分自身の写真を投稿するかもしれない。ゲームのアバターで自分を表現することに馴染みがあるミレニアル世代の顧客は、仮想の衣服を身に着けるというゲームのような体験には精通しているだろう。

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6. ARで小売業者の経験を向上させる

売上の増加、返品の減少

ARが顧客の購買経験を変革するように、ビジネスにも、この期待できる新技術から受ける恩恵が勢揃いしている。まず、売上高が増加する。実際にどう見えるのかを試してから購入したい顧客が、より購入の可能性を見込めるためだ。さらに、返品が減る可能性も高い。メールオーダーする顧客でも、購入した商品を実際に見てみたら想像と異なっていたという驚きがそこまで大きくないのが要因である。

マーケティング経験の向上

注目に値する点は、ARによるマーケティング経験はすべてデジタルであるため、組織の目標達成の度合を定義する補助となるKPI(重要業績評価指標)に非常に密接して追跡できること。キャンペーンによる正確な影響の測定と、消費者の購買意欲を高める視覚的な情報を重視するビジュアルマーチャンタイジングの意思決定の有効性に磨きをかけ続けることができる。特に現在の技術の初期段階からAR体験を提供するファッションブランドは、継続的な技術革新の先端でブランドを発信する恩恵を受ける。

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7. バーチャル・アーティストは序章に過ぎず、ファッションブランドにとって将来は明るい

ARの消費者体験の未来は、ファッションブランドにとって明るい。様々な方面から創造的な革新が生まれるのを見るのは、興味深いだろう。

ハイパー素材アート、ARドレス

2013年、Amsterdam Fashion Week(アムステルダム・ファッション・ウィーク)において、デザイナーのMarga Weimans氏(以下ウェイマンズ氏)が初めてARドレスをリリースした。AR専門家Luciano Pinna氏(ピナ氏)と、AugmentNL.comのSander Veenhof氏(ベンホフ氏)との連携で作られた彼女のハイパーな素材は、一部はアートであり、また一部は実際の衣服であることで、現実と非現実の境界を曖昧にする。ウェイマンズ氏は、遠くから修正またはアップデートできる衣服の考えに関して、ファッションデザイナーの扉を開いた。季節によって、デジタルで着替えることすら可能になるかもしれない。

モバイルデバイスで、3D体験を提供するAR Tシャツ

より遊び心を込めて、ARのTシャツが、いくつかの業者によって開発されている。しかるべきアプリとモバイルデバイスで、相互作用的な3D体験を提供する為だ。

Tシャツから動物が飛び出す、Marks & Spencer

衣料品や家庭用雑貨を販売するイギリスのMarks & Spencer(マークス&スペンサー)には、ARを活用した子ども用Tシャツのシリーズがある。動物が飛び出し、着用者とスクリーン上で相互に作用する。

内臓を映し出す、Virtuali-Tee

Virtuali-Tee(バーチャリTシャツ)は、デバイスの画面でTシャツのコード化されたパターンを映すと、実際に脈打つ内臓を表示するシャツを開発した。

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スキャンするとARでアクセサリーを仮想装着

モバイル宝石店の Shop 4 Ring(ショップ・4・リング)は、手をスキャンすると仮想の指輪を好きな指にはめられる体験をiOSで提供している。今すぐ購入ボタンは、当然、簡単にクリックできるように画面内に分かりやすく設置されている。

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8. ファッションブランドの未来はARにゆだねられる

VRとARは今後も成長する

消費者にとってARハードウェアがますます不可欠になるにつれ、技術会社は新たな眼鏡やレンズ、その他の日常的なアクセサリーのような人の心をつかむデバイスを作る方法を決定するために、ファッション方面にシフトするだろう。スタートアップ企業や業界のニュースを紹介するテクノロジーメディアTechCrunch(テッククランチ)の予測では、色々なニーズを満たすARとVRは共に、2020年にはモバイル市場1500億ドルに達するとのこと。ARはその多方面にわたる活用で、このうちの1200億ドルを占める。VRは主に、ゲームで300億ドルを占める。

スマートフォン市場とAR市場は似ている

コンサルティングやマネジメントを請け負うDigi-Capital(デジ・キャピタル)取締役社長Tim Merel氏(メレル氏)は、この技術の初期段階は、「iPhoneの前のスマートフォン市場に少し似ているような感じがある」と指摘する。ARがファッションマーケティングをとれるような、驚くべき新たな場所をイメージし始める時である。

まとめ

昨今のAR技術の発展により、オンラインでの買い物だけでなく実店舗でも、試着室に入って実際に着替えることなく、ARの情報を付加して試してみることが可能だ。洋服の模様が飛び出すような技術は、ARならではと言えるだろう。独自の仮想世界を作り上げるVRと、現実世界を拡張するAR。両者をうまく活用し、豊かな日々を過ごせるようにしたい。

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引用元
How Sephora Is Revealing the Future of Augmented Reality in Fashion

AR技術・テクノロジー
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