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火災現場から人を救助する?消防士が着用するスマートグラス、EPSON MOVERIO BT-200

2017/01/28
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小学校、中学校の時、避難訓練で煙が充満した煙体験ハウスの中を歩いたことはないでしょうか。煙の中は非常に視界が取りづらく、かつ吸い込むと危険なため煙が上昇する性質を利用して、なるべく姿勢を低くして歩きましょう。と地元の消防士の方がおっしゃていたことは覚えています。火事の際、煙で前が見えない事はすべての人に共通。火災現場で取り残されてた人々を救助しなければならない消防士であっても同じです。では彼らは前も見えない環境でなぜ救助活動を行えるのでしょうか。

消防士が着用するスマートグラスは実用的

煙の中でも人を見分けるためにサーモグラフィーカメラを手に持ち、体温差を利用して倒れている人などを救出します。しかし、消防士の救助活動中に片手が塞がってしまうのは火事の現場では消防士自身にも危険があります。また、手に持ったカメラを度々かざす場合、倒れている人を見落としてしまうかもしれません。

そんな問題に立ち向かうのは拡張現実(AR)を利用した両手が空く(ハンズフリーになる)スマートグラス。スマートグラスで常にかざしている状態あれば、カメラをかざして探索せずに、人を見つけ出せます。

サーモグラフィーをメガネのディスプレイにAR表示

火災現場では、肉眼では煙や炎の影響で、火元がどこなのかわかりづらいです。火元がわからないときに対処しようとサーモグラフィーカメラを手に持った状態でかざすと、今度は片手が塞がってしまい、消火活動ができなくなってしまいます。スマートグラスをかけてツールを起動すれば、メガネに付いているディスプレイにサーモグラフィーがAR表示され火元を捉えることができます。

実際に消防士の方にこのサーマルメガネをかけてもらい、救助活動を行ってもらいました。消防士からみて右下についているカメラの映像をメガネのディスプレイに映す仕組みです。視界のない煙の中でも自然に倒れている人を見つけることができます。

まとめ

視覚の拡張について紹介しましたが、火事の現場では救助者の助けを求める声を拡張したり、部屋の間取りをメガネのディスプレイに映したりと、様々な機能にも期待がかかります。

AR技術は確実に実用化に近くなっており、社会への貢献度もかなり高いです。人が情報を得る際、どんな手段を使うかによってその伝わりやすさは大きく変わり、一刻を争う事態では、文書や口頭などでは伝わりづらい時があります。情報が伝達しづらい時は情報を視覚、聴覚などいろいろな現実に拡張して与えてあげることで解決することも多いのではないでしょうか。

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