GET AR

世界を変えるARニュースメディア

米国ビジネス誌「Fast Company」、2017年のAR分野で革新的な企業4社を発表

2017/04/13
 4165

スナップ、グーグル、ODG、ナイアンティックのロゴ

2017年のARに関する各分野で躍進を続けるであろう4社が、米国を代表とするビジネス誌の「Fast Company(ファストカンパニー)」にて公表されました。本公表は、同誌によって毎年行われる、最も革新的な企業をランキング形式で評価したものです。信頼と実績のある「Fast Company」が発表するランキングということで、毎年注目を集めています。

そんなビジネス誌に掲載されているAR分野で革新的な企業4社のスナップ、グーグル、ナイアンティック、オスターハウトデザイングループについて、それぞれ詳しくご紹介してきます。

スナップ

スナップ社のロゴ

Snap(以下、スナップ)は2012年に、米国スタンフォード大学の学生だったEvan Spiegel(エヴァン・スピーゲル氏)とBobby Murphy(ボビー・マーフィー氏)の2人が立ち上げた会社。ロサンゼルスに拠点を置き、写真や動画を消すメッセージチャットの「スナップチャット(Snapchat)」をリリースした、SNSアプリを中心に開発している企業です。

2016年に、社名をSnapchatから「Snap inc.」に変更したと同時に、動画撮影用スマートグラスの「Spectacles(スペクタクルス)」を販売しました。

2016年9月には、本アプリを毎日使用するユーザー数は1.5億人で、140字以内の短文の投稿を共有するサービスであるツイッターを上回っています。1秒当たり9000枚の写真が共有され、ビデオの再生回数は毎日100億回。多くの消費者が利用しているソーシャルメディアの一つです。

写真や動画を消すメッセージアプリ

「スナップチャット」の特徴は、本アプリ上でつながった友人同士が送り合った写真や動画の削除ができるところです。送信者は消滅時間の設定ができて、1秒から10秒の間で削除することが可能。

本アプリは、スタンプやお絵描きツール、ARフィルターなどのユーザーを楽しませる機能に力を入れており、いまでは、1日1置く5000万人のアクティブユーザーを抱える人気アプリに。素晴らしい素晴らしい広告媒体としても成長を遂げました。

24時間の制限内で写真や動画を閲覧できる「ライブストーリー」

スナップは、2014年に音楽イベントを開催する企業との提携をしました。「Live Storys(ライブストーリー)」と呼ばれる機能では、同じイベントやその場所にいるユーザーたちと、24時間の制限内で写真や動画を閲覧することができます。

本機能の専用フィードは「Our Story」と呼ばれ、音楽イベントのシェアにピッタリ。2015年の「MTV Video Music Awards」では、放送されている番組を見た人よりも、「スナップチャット」のストーリーを見ている人の方が多かったほどです。

2017年の広告収入は9億3500万ドルを超えると見込まれています。写真や動画をシェアできるアプリInstagramは、スナップチャットのビジネスモデルを参考に、日々の投稿やビデオをまとめたストーリーズという機能を取り入れ始めたと推測されています。

媒体が投稿しているコンテンツを閲覧できる「ディスカバー」

EPSN ディスカバー

「Discover(ディスカバー)」は、複数のメディアや雑誌などの媒体が投稿しているスナップチャットのコンテンツを見ることができます。2015年初めに公開された「ディスカバー」は、ニュースやエンターテイメント分野における、新しいタイプのフロントページを作り出しました。

ESPN(イーエスピーエヌ)、BuzzFeed(バズフィード)、Cosmopolitan(コスモポリタン)といった媒体から配信されるコンテンツを短い動画で見ることができます。「ディスカバー」は今までのメディアブランドが若い世代にアプローチする、新しい方法の一つとなりました。

スマートグラスの「スペクタクルス」は遊びとファッションに特化

赤いメガネをかけている女性

2016年9月、スナップは「Spectacles(スペクタクルス)」というスマートグラスを発表しました。他社が開発しているスマートグラスより、ユーザーが親しみやすいおしゃれなサングラスのようなデザインになっています。同デバイスは、ボタン1つで10秒の録画が可能。「スペクタクル」見た映像は、「スナップチャット」上でシェアすることができます。

本製品は、ファッション分野において、最も鮮烈なデビューを飾りました。公表がサプライズだったこと、そして米国内でランダムに設置された自動販売機で販売するという斬新な戦略があったからこその成功でしょう。

グーグル

グーグル社のロゴ

Google(以下、グーグル)のCEO、Larry Page(ラリーページ氏)が2015年に新しい持株会社のAlphabetを設立しました。同社は、インターネットサービスとハードウェア、ソフトウェアに特化した企業です。

様々な分野でトップをひた走る企業

2017年4月現在、グーグルのCEOはSundar Pichai(サンダー・ピチャイ氏)で、ウェブ検索とオンライン広告業で優位を占めています。さらに、スマホOSのAndroid(アンドロイド)、ウェブブラウザのChrome(クローム)もその分野で首位に君臨。他にもYoutube(ユーチューブ)、Gmail(ジーメール)、Google Map(グーグルマップ)を提供し、インターネット業界ではほぼ独壇場の状態が続いています。

これだけコンピュータネットワークの分野でトップにいても、同社は他事業の開拓を狙っています。

Google Pixel Phone

2016年にハードウェア部門の運営を一元化し、Pixel phone(ピクセルフォーン)、Google Homeスマートスピーカー、VRヘッドセットのDaydream View(デイドリームビュー)、Google Wi-Fi ワイヤレスネットワークシステムなどの先進的なデバイスを発売。さらに、FacebookメッセンジャーやWhatsApp(ワッツアップ)に対抗するチャットアプリのGoogle Allo(グーグルアロ)も発表しました。

これらの事業を展開するグループにGoogle Cloud(グーグルクラウド)という名前を付け、Amazonのウェブサービスに対抗するための努力をしています。

Google Tango対応ARスマホの成長に期待

スマートフォンに太陽系が表示

Google Tango(グーグル・タンゴ)プロジェクトでは、センサー技術をスマホやタブレットに入れ込み、GPSや他の外部信号を使わずに物理空間を測ることができ、どのような場所でもARを空間配置できるようになっています。

2016年11月に、中国大手通信機器メーカーのレノボとグーグルが共同で開発したTangoデバイス「Phab 2 Pro(ファブツープロ)」が発売されました。

Tango端末対応のAR技術を用いて、オブジェクトが画面を介して部屋に配置することや、自動車のショールームではデバイス上で車をブレなく表示したりすることが可能に。現時点ではまだGoogle Tangoに対応している端末は少ないですが、今後増えていくと推測されます。

世界の情報を整理し、全世界の人に使ってもらうこと

ウェブ業界や自動運転車などの事業を見ると、Googleはどのような業界でも入り込んでいきたいかのように見えます。しかし、Googleは自分たちが得意とする分野に、全てのものを紐付けていきたいと思っているだけなのかもしれません。

AIの分野では、AmazonのAlexaに似たアシスタントサービスも開発しています。

グーグルは2017年2月に、日本語検索のアルゴリズムをアップデートしたと発表しています。設立当初からの目標である「世界の情報を整理し、全世界の人が便利にアクセスすること」を忠実に、常にサービスを改善しています。

ナイアンティック

ナイアンティック社のロゴ

ニューヨークのセントラルパークや、日本各地にある公園などといった場所で大勢の人がスマートフォンをみて集まっています。街中でポケモンを探している姿は、誰もがきっと見たことのある光景でしょう。

Niantic(以下、ナイアンティック)が2016年7月にリリースした、AR機能搭載アプリの「ポケモンGO」は6億ダウンロードを記録。AR市場に多大な影響を与えました。スマホアプリ史上、空前の大ヒットだったことは間違いないでしょうか。

Ingressというゲームをベースに任天堂とタッグを組む

Ingress ロゴ

「ポケモンGO」を開発したナイアンティックは2010年にGoogle社内で立ち上がり、2015年に独立しました。現在は、米国のサンフランシスコに拠点を置いています。「ポケモンGO」は、「Ingress」という位置情報を利用したゲームアプリを進化させたものでした。「Ingress」は約2000万ダウンロードを記録しています。ナイアンティックに勤める60人前後の社員たちは任天堂と手を組み、「Ingress」のシステムを世界的に有名なポケモンというコンテンツと融合させることにより、多くのプレイヤーにとって魅力的なARアプリとなりました。

ナイアンティックは収入額を公表していませんが、市場データ分析企業「App Annie」によると、ポケモンGOで少なくとも6億ドルの収入があり、多くの調査がナイアンティック全体で33億5000万ドルほどの収入があったと推測しています。

オスターハウトデザイングループ

ODG社のロゴ

Osterhout Design Group(オスターハウトデザイングループ:以下、ODG)はAR/VRシステムやデバイスを開発している企業です。スマートグラスの「R-7」は、ヘルスケアや自動車、エネルギー、鉱業、倉庫業、航空宇宙産業など分野で多くの企業で使用されています。

同社が開発したスマートグラスはケーブルレスで、コンピューター接続やバッテリーパックが不要です。対面している相手の情報を目の前のディスプレイに表示したり、製品の組み立て手順を見られたり、飛行機内でHD画質の映画を視聴することもできます。

さらに新しく開発した「R-8」と「R-9」では、10フィート(約3m)先にある100インチのディスプレイに情報が表示されているかのように、奥行きを表現することができるようになっています。「R-8」は一般消費者に親しみやすいデザインで、価格は1,000ドル(約10万円)未満で発売予定です。企業向けに設計されている「R-9」は1,800ドル(約18万円)で販売されます。

さらに、危険作業現場で作業ができる労働者用ウェアラブルARメガネ、「R-7HL」の予約を開始。本デバイスは「R-7」の派生モデルで、過酷な環境で働く労働者で構成された市場を対象としています。

まとめ

以上、AR分野で革新的な企業4社、スナップ、グーグル、ナイアンティック、ODGについて詳しく紹介しました。

スナップはSNSアプリ、ナイアンティックはゲームアプリ、ODGはスマートグラス、グーグルはスマホといった様々な分野でARを応用しています。今後、ARデバイスやARアプリを使用した活用事例が増えてくるいいですね。

ARニュース