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HoloLens まとめ

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HoloLens

2017年1月18日、Microsoft社によるMRデバイスHoloLensが、ついに日本でも発売となりました。

この記事では、インターネット上で紹介されているHoloLensに関する記事を、「概要」「コラム等」「体験記事」「開発」「活用事例」「イベント」「ニュース」「その他」に分けてまとめました。

概要

Microsoft社のエヴァンジェリストである千葉慎二氏による、HoloLensの概要についてのパワーポイント資料が公開されています。MRの定義に始まり、HoloLensの位置づけ、ハードウェア概要、開発の入り口まで書書かれた内容になっています。

Microsoft Tech Summit
Mixed Reality の世界へようこそ ! - Microsoft HoloLens -

コラム等

WIRED.jpに、HoloLensの開発秘話を中心としたドキュメンタリー記事が公開されています。Microsoft社の新CEOにサティア・ナデラ氏が就任してから行った社内の改革、体質改善など、非常に濃い記事となっています。

WIRED
甦る巨人:Microsoftの新CEOサティア・ナデラと「HoloLens」の革新

 

TEDのサイトには、HoloLensの主任開発者アレックス・キップマン氏による講演の動画が公開されています。HoloLensプロジェクトの思想から技術的な説明、視野角についての質問への回答まで、内容は多岐にわたります。

TED
アレックス・キップマン: ホログラム時代の未来にあるもの

体験記事

清水亮氏(株式会社UEI代表取締役社長 兼 CEO)は、自身のブログでいくつか体験記事を公開しています。操作方法やデザインに難を示しながらも、現時点での完成度と、今後のビジョンを示すデモ機として絶賛しています。

shi3zの長文日記
HoloLens凄い。井口尊仁は絶対買え
たぶんオレはHoloLensをもう無視できない
HoloLensを体験させると、次の瞬間には注文ページに行ってる人が結構いる

 

江添亮氏(株式会社ドワンゴ、C++ エヴァンジェリスト)もブログでHoloLensの体験記事を公開していました。装着者の動きに合わせることのできる高い描画性能、物理ディスプレイが不要となる点を評価しています。

一方で「人間はよほど鍛えていない限り、腕を心臓より高く上げたままの姿勢を長時間続けることはできない」と、長時間のジェスチャー操作の困難さ、加えて視野の狭さを指摘しています。記事は「荒削りではあるが未来を感じさせる先進的な技術」「10年後に期待したい  」と締められています。

本の虫
HoloLensを体験したが10年早かった

 

「電ファミ記事置き場」では、電ファミ編集部とドワンゴVR部による対談記事を公開しています。装着感、光学系の性能からハードウェアとしての完成度を高く評価する一方で、視野角の狭さは「覚悟が必要」とのこと。ただし、視野角については高い解像度による犠牲であると解説しています。

電ファミ記事置き場
Microsoftが本気出して作ったお値段33万円のHMDをさっそく購入してみた【HoloLens体験レビュー】

開発

Microsoftが開発者向けページを公開しています。次の内容を含みます。

  • get started
    Hololensの開封に始まり、基本操作の説明、および開発環境の説明と動作環境までを説明。
  • Holographic Academy
    9つのチュートリアルを通して、HoloLensの各機能を使ったアプリを開発。
  • Documentation
    ハードウェア、アプリケーションなど、各要素の概要と詳細、またアプリケーション開発、デザインにおけるアドバイス、ケースステダィなどのドキュメント群。
  • Community
    開発チームメンバーの紹介、公式のTwitterアカウント、フォーラム、Youtubeチャンネルの紹介。および、オープンソースのライブラリ、アメリカ国内のユーザーグループの紹介。

Microsoft
【公式】Windowsデベロッパーセンター

 

また、ゆーじ氏(@yuujii 、 Microsoft MVP)がHoloLens開発Tipsを公開しています。上記Microsoft公式ページからの抜粋に加えて、ユーザーやメディアによる情報で補完する形で再構成。Holographic Academyの100(基本設定から簡単なアプリの開発、起動まで)の詳細な日本語訳を含んでいます。

develog.holo
UnityでHoloLensアプリケーション開発Tips

ゆーじ氏は、HoloLensに関連したUnityのAssetを紹介するAdvent Calendarを、2016年末に一人で作成していました。

develog.holo
Unity Assets Advent Calendar 2016

 

中村薫氏(HoloLab CEO)は、これまでご自身の書かれたHoloLens記事まとめ、および関連情報まとめを作成しています。

HoloLab
HoloLensまとめ

 

また、凹氏(@hecomi)もHoloLens開発についてのブログ記事を公開しています。

HoloToolkit-Unityの概要、デバッグなど開発スタイルの紹介、内部動作を意識した開発とチューニング方法について、API仕様の概観といった非常に広範囲かつ詳細な内容になっています。

凹Tips
HoloLens のアプリ開発はじめました

 

株式会社ブリリアントサービスは、ブログにてHoloLensについての連載記事を展開しています。体験レポートから基礎知識、Unityを使った実際のアプリ開発など、現在も更新中です。

株式会社ブリリアントサービス
BRILLIANTSERVICE TECHNICAL BLOGのHoloLens関連記事

活用事例

日本航空(JAL)はMicrosoft社と協力して、HoloLensを使った整備士用訓練アプリとパイロット用訓練アプリの開発を行っています。

エンジンの立体的なモデルを回転させたり、自分で体を動かして操作を覚えることができる点が特徴です。
どちらのアプリも、より高い学習高価が見込めると期待されています。

ITmedia
3Dホログラムでパイロットの訓練を――JALの「HoloLens」用業務アプリ、その狙い

JAL
JAL、マイクロソフトの最新ホログラフィック コンピューター 「Microsoft HoloLens」の業務活用プロトタイプを開発

 

Microsoft社とNASAは共同で、国際宇宙ステーション(ISS)でHoloLensを利用する、「Sidekick」と呼ばれるプロジェクトに取り組んでいます。

HoloLensとSkypeを使う「リモート・エキスパート・モード」では、宇宙飛行士が目にしているものを地上の専門家が見て、リアルタイムで指示を出したり、複雑なタスクに協力するため、地上で描いた説明を飛行士の周囲に表示させたりすることが可能になります。また、Sidekickの「プロシージャ・モード(Procedure Mode)」では、画面の対象物の上に、動きのあるホログラム的な情報を表示します。ISSでの訓練に使用されるとのことです。

また、「OnSight」という別のプロジェクトでは、HoloLensなどの技術を使って、地球にいる科学者がバーチャルに火星で研究できるようにするソフトウェアが開発されている、とのことです。

WIRED
マイクロソフトの「HoloLens」が、宇宙にもたらすもの

 

また、ドイツの鉄鋼・工業製品メーカー、ティッセンクルップでも導入事例があるようです。拡張現実(AR)で実際の風景に作業手順などを示したホログラムを重ねあわせることで、仕事時間の短縮を検証できたとしています。

日本マイクロソフト技術統括室執行役員の榊原氏は、他にもHoloLensで生活を変えられる例として、視覚障害を持つ男性がHoloLensのような眼鏡を身につけることで、間接的ながら視覚的な情報を得られる、などの例を挙げています。

ITPro
「HoloLensで生活や仕事が変わる」、日本マイクロソフト役員

イベント

2017年2月2日に開催された、HoloMagicians / TMCN 主催のイベント「Tokyo HoloLens Meetup」の様子を取材した記事が公開されています。

ロボスタ
参加者全員で仮想空間をシェア! 世界最大「80台」のHoloLensが集まる、第1回「HoloLens Meetup」が開催!

 

「Tokyo HoloLens Meetup」の様子がtogetterにまとめられています。このMeetupは継続して実施されるとのことなので、今後参加を予定されている方は、雰囲気をつかむためにこの記事は参考になるかもしれません。

Togetter
Tokyo HoloLens Meetupn2017//2/2の様子をまとめました。熱狂!

 

Hololensが日本発売して初めて行われた、日本マイクロソフト初のHoloLensセミナーの様子もtoggeterにまとめられています。HoloLens Dev101と銘打たれたセミナーは今後も定期的に実施されるとのことです。

Togetter
開発者向け HoloLens 概要セミナー - HoloLens Dev 101 - まとめ #HoloLens #holodev101

 

hololensdev氏(@HoloLensDevJP )によって、主に東京近郊で開催される HoloLens 関連 (MR/VR/AR, Unity 含む) イベントの情報がまとめられています。

holoLens Dev
HoloLens 関連イベント情報まとめ (2017年2月分)

ニュース

この項目では様々なメディアで紹介された、HoloLensアプリや活用事例について紹介します。

ウインドウの数が多くなりがちなMMORPGにおいて、メインとなる操作画面以外の情報ウィンドウをHoloLensで空中に表示した場合のイメージ動画の紹介。

MoguraVR
HoloLensを使いFF14のUIを空中に表示しながらプレイ

 

HoloLensで空間上に生成した穴をくぐると、その先には全天球で表現された別世界が…という作品を紹介。作者は日本列島VR開発者のVoxelKei氏(@VoxelKei)。

MoguraVR
HoloLensで空中に出現した穴。通り抜けた先はまったくの別空間

 

前述の作品の続編記事で、今度は「別空間で入口の穴をふさぎ、別の穴を作ってそこから実空間に戻る」「別空間と実空間を行き来する穴を二つ同時に設置し、『別空間越しの実空間を見る』などを表現」といった拡張がされています。

MoguraVR
HoloLensで空中に作れる穴がさらに進化 2箇所に空けた穴が繋がって…

 

「別空間への穴をあける」アプリが「HoloLenz」という名前でストアに公開されました。ただし穴をあけられるのは壁と床だけで、穴をくぐって別空間に行くことはまだできません。別空間との間を行き来するアプリは、「HoleLenz Gate」として現在別途申請中とのことです。

MoguraVR
壁や床に別世界への穴を空けるアプリ『HoleLenz』が配信

 

カヤックVR部(@kayac_vr)による、hololensでホワイトボード上に貼り付けた日本地図をなぞることで、フリーハンドで正確な日本地図を描く、という試みを紹介。シンプルな仕組みですが、hololensのMRとしての特性を活かして人間の機能を拡張する、わかりやすい事例と言えそうです。

MoguraVR
まるで魔法 HoloLensで日本地図を一度も間違えず正確に描けるように

 

Hololensアプリ「Actiongram」にハローキティが登場。Actiongramでは、3Dモデルを実空間に重ね合わせて動かし、撮影することが可能です。記事ではハローキティのActiongramを使って撮影し、編集した例として、イラストレーターでありアニメーターのAlicia Herber氏の動画を紹介しています。

MoguraVR
ハローキティたちが現実世界に出現 HoloLensアプリにサンリオキャラクターが登場

 

HoloLensの英語音声認識機能を使った発音学習アプリ「ENGLISH BIRD」の紹介記事。HoloLensの音声操作に役立つ「HoloLensの基礎ワード」のほか、「英語レベル1~3」と4つのゲームモードを搭載しているとのこと。

PANORA
ViRD、HoloLensで正しい英語の発音が学べる無料ゲーム「ENGLISH BIRD」を配信開始

その他

がめちょん氏(@gamechon)はブログにて、HoloLensを屋外や夜間で使用したレポートを紹介しています。

デジゲン
HoloLensレポート

 

Microsoft社は、前述の開発者向けページとは別に、HoloLensに関するサポートページを公開しています。

同梱の内容、操作方法などの基本的な情報に始まり、快適な装着方法、各ライトの点灯意味、スクリーンショット(設置したwindowを含めた視界全体の写真)の撮り方、強制終了、リセット方法といった各種tipsが置かれています。

Microsoft
HoloLens help

 

HoloMagiciansという、日本各地でHoloLensに関する勉強会、開発セッションやTouch & Try、アイデアソンやハッカソンを企画、運営する団体があります。

HoloMagiciansのHPでは運営メンバーの一覧、イベント一覧などが掲載されており、イベントの詳細からは勉強会の資料を入手することができます。

HoloMagicians
HoloMagicians | HoloLens Creator Group Japan

 

ゆーじ氏(@yuuji)の語るHoloLensの魅力についてのインタビュー記事が公開されています。HoloLensを日常的に使う意義、3D情報をそのまま扱うというメリット、あらゆる業務ワークフローに与える影響について語っています。

PANORA
HoloLensはおもちゃではない——クリエイターが語る「仕事でMR」の魅力とは?

 

2/2の「Tokyo Hololens Meetup Vol.1」にて行われた、Tomoto Shimizu Washio氏(@tomoto335)によるライトニングトーク「You say, “Select!” 〜5分で学ぶHoloLensに通じる発音〜」の内容が紹介されています。

HoloLensを音声操作する際に、日本人なら誰もがつまづく「select」の発音を、アメリカ西海岸に6年在住していたというTomoto氏がレクチャー。非常に盛り上がったライトニングトークとなりました。

PANORA
Hololensの「Select」発音はグルーヴが大事 日本人が覚えておきたい音声入力のコツ

 

あるしおうね氏(@AmadeusSVX)によるHoloLensアプリ「Fragments」の紹介記事が公開されています。同氏の語るARアプリケーション開発の難しさのうち、大部分を解決したゲームデザインとして、ゲームの進行、演出などを紹介しています。

また、環境認識技術とARアプリケーション開発の今後についても触れています。

PANORA
「Fragments」が見せる、これからのARゲームの姿【ティーポットの独り言】

まとめ

以上、Microsoft社のMRデバイスHoloLensについての「概要」「コラム等」「体験記事」「開発」「活用事例」「イベント」「ニュース」「その他」に分けて記事をまとめました。

筆者もHoloLensを購入し使用していますが、上記の体験記事などとほぼ同様に視野角の狭さには問題があると感じています。しかし一方で、大きなポテンシャルを秘めているとも感じています。

初めて起動し、視野角の狭さから上下に見切れて表示される画面を見た時には驚きました。しかし部屋のあちこちにウインドウを設置して、次の日もう一度HoloLensを通して世界を見ると昨日設置したウインドウがそのまま残っている、その様子を見た時に「これが未来の生活なのだな」と強く実感しました。

視野角は確かに狭いですが、オーバーヘッドストラップとヘッドバンド、鼻当てを駆使して自分のちょうどいい位置を見つければ改善されます。HoloLensを適切な位置に固定し、その表示領域を体で覚えることで、設置した3Dオブジェクトを見ることが困難では無くなるでしょう。

「見る」と書きましたが、HoloLensは現時点では表示された情報を見るための、あくまで情報端末という位置づけになるかと思います。視線を動かすとオブジェクトが途切れるので、VRのような没入感を得ることはできません。Oculus RiftやHTC Viveなどの代用品としては期待できないので注意してください。その代わりに解像度は高く、簡単に文字を読むことができます。この性能バランスが、Microsoft社の明確なメッセージであり、HoloLensの位置づけだといえるでしょう。

この記事がこれからHoloLensを導入・購入検討される際の一助になれば幸いです。

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